受け止めて、前へ進むために
『 受け止めて、前へ進むために 』苦しみが自分の身におこったとき、私たちは問いを発します。
「私は、バチが当たるような悪いことをしたのだろうか?」
「どうして、私の身にこんなことが起きたの?」
受け止きれなくて、理由を探したくなりますね。
善いことをしたからとか、悪いことをしたからとか、
きっとそういう訳じゃない。
新しい発想をしてみようよ。
受け止めて、前へ進むために。
―― 語りましょう。
● このテーマは、私が出した。あるテレビを見ていて、ハッとした。おじいさんが「妻が死んでしまった。何故だ?」と。「自分が何か悪いことをしたのか? いや、自分はそこまでしていないはず。善いことをするのも人間、悪いことをするのも人間。それを感じればいいんだ」と思ったら楽になったと。
● 運命―と思っています。私は登校拒否になった。そうなるべくしてなった。私の人生において休むべきだったんだろうな、と。
―弱さを受け入れる強さ
● 自分はものすごく弱くなったなあ、と感じている。以前の自分は反骨精神も含めてもっと強かった。強がっていた自分は過去のもの。弱さを表現することが強さじゃないかな。この弱い自分を受け止めると、先が見えてくるんじゃないかな。
● いま、女性の中で男性が自分一人っていうのは、怖いね―。びびりまくっています。男も怖がりなんだよ。
● それが言える。それは強くなってきたんじゃない?
● そうだね。弱さを隠して強がっていた。そして疲れていた。その疲れを受け入れていなかった。「怖いときは怖がっていいんだよ」と自分に言い聞かせたい。
――時間があるから出来ること
● 私も学校に行かず、勉強をしていないコンプレックスがあった。自分で本や新聞を読んで、それを補ってきた。いま、普通なら仕事や主婦をしている年齢。けれど、こうして時間が沢山あることはラッキーかもしれないと思って、芥川龍之介の本を読んで、わからない字を調べたりしている。無職で時間があるから出来るな、と思います。
――人生の学び?
● 災害や事故のような、たまたま明暗を分けるという出来事を、私達はどう受け止めたらいいのか。自分がその立場だったら?
● 弟がガンになった。ものすごく仕事していたからと思う。物事には理由があると思う。
● 私はカルマと思います。この世に生まれてきて、何らかの苦しい思いをして、人生の学びをするってことなんじゃないかな、と思います。
● 私も学びに賛成します。不幸な出来事は、そこから何を学ぶか、その人に必要だったから起こるんじゃないかな。
● 皆さんの言ったことに賛成だけど、それも命あってのことだなあと。防ぎようのないことに家族が出会ったら、私は簡単には納得できないだろうな―って。学びのために起きた。わかるけれど、私は立ち直れるかな…。
――そのまんま受け入れる
● たくさんの生き物がいる。ぶつかって当然だ。自然の摂理だと思うと、ストンと落ちる。
● 起こったことは変えられないと思う。けれど、それを受け止めるということですよね。時間が必要だな、と感じる。出来事を理解して受け止めるために。何%かの理解で前へ進もうとするとうまくいかない。事実をそのまんま受け入れること。
………<休憩>………
● 自分は、なぜ病気になったのだろう? 過去を後悔して両親や他人を責める。今までできていたことができない。苦しい時間が人生を占めていて、病気を受け止められない。「ドクターが間違っているんじゃないか?」「ドクターを変えようか」と悩んだ。
その後、自分から良くなりたいと思うようになった。そして自分を客観的に見られるようになった。今日のテーマは、こういうことが出来るようになったんだとわかる第一歩になるかな。
――誰もが前に進んでいる
● 「受け止めて」はいいけれど、前に進まなくたっていい。あらためて前に進もうって思わなくたって、前に進んでいる。死に向かって誰だって進んでいる。意図的にしなくったって、人間は進んでいる。それをさらに「前に進む」ってことは、もっと良くなりたい、変わりたいっていうことじゃないかな?
――受け入れられない過程も大切
● ひどい病気や、やっかいなことが起こると、受け入れられずに原因を考えちゃう。因果関係を考えちゃう。それはそれで途中経過で、ホップステップジャンプの一段目。その過程も大切。
● 以前、病気で動けなかったとき、これは理不尽だと思った。怒りが出てくる。自分が何に対して怒っているのか、自分でわからない。だから周りの人たちにもわからない。そして自分が理解されないことに怒っていた。その経験から、自分はどうして怒っているのかってことの理由を考えるクセがついた。
● そのプロセスの繰り返しを通して、気づきが深まっていく。自分の中の本当の気持ちが分かってくる。
――人並みになりたくて
● 私は小さい頃から体が弱く、ご飯も食べられず、体が小さかった。大人たちから、平均的な体になるように頑張れ頑張れって言われて育った。自分が人と違って体力がないってことを認めたくない。認められない。病気になっても頑張り続けて来た。「小さい」ということのハンディ。人並みになりたいと思っちゃたり…。
いま、やっとわかってきた。ここの居場所に出会えた。いまも、かっこつけちゃったりしている。でも、ここでの学びは沢山ある。
――成長は止まらない
● 映画「バットマンビギンズ」のことを話したい。主人公がバットマンになる前の少年の頃、井戸に落っこちた。父が助けに来る。少年は「何で落ちたの?」ときく。父は「這い上がるためだよ」と。
井戸の中にこうもりが沢山いて、主人公は恐怖を感じた。それで、自分自身が悪党に恐怖を感じさせるもの(こうもり)になって、この街を守ろうと決意する。
恐怖が自分の味方になる。一回落ちたら這い上がるしかない。這い上がるかそのままでいるかは自分次第。善の方向へと闇から這い上がることは苦痛を伴う。ダークサイドに居続けることも、それはそれで苦痛を伴う。
● ダークサイド……それも前に進んでいるということ。
● 人間ってのは、成長は止まらない。一日一日、前へ進んでいる。無理をすることはない。
● いいですね。この沈黙は・・。考えないときは気持ちがよい。
● 受け止めなきゃいけないなってことが日常茶飯事。「善意で受け止めたい」「前に進みたい」ってことでなく、ただ起きたことを見詰めればいいと思う。そこに湧き上がる感情を見詰めていればいいのかな。本当はどうしたいのか?
● きっとそれぞれが工夫している。「えっ?」って思った時に。
………<感想>………
◆ 日々起こることに自分で取り組み、人にも相談して受け止めていくことをやっている。周りの人達がいなくなったらそれは出来ないなあ。魂となって命が続いていくと考えられたら、死ぬことも周りの人がいなくなることも怖くなくなるのかな?
◆ 僕の場合は「受け止めて」日常生活に溶け込むようにやっていくことかな。
◆ 受け止めなくていいようなことまで拾って苦しくなっちゃうことが多い。その処理に四苦八苦しています。自分は、「人生」を「戦い」のようにみなしているところがある。臨戦態勢の自分。そんな自分が嫌だなって思う時がある。
◆ 人は、前に進むために理由を探す人もいるし、こじつける場合もあるだろうなと思う。
◆ caféで受け止めてもらっているから今こうしていられる。
◆ つながるcaféを受け止めることが課題です。外で起こる出来事に気をとられず、内面で起こる出来事の方に目を向けたいな。
◆ 次は失敗しないように反省しなきゃと思うクセがあった。これからは、真っ直ぐ受け止めるということをやってみたい。
◆ こんな深いテーマを自分のこととして捉えて考えているみんなに勇気をもらった。私は、何か困ったことが起きたとき、もう無理矢理に「これはよかったこと」と思うようにしている。
◆ 人間は善いことも悪いこともするんだから「それでよし」と考えるようにしている。過ぎたるは及ばざるがごとし。全ては過去のこと。自分が高齢になるまで棚上げしてもよいのかな?
第50回つながる語らい場
2013年5月24日
by tsunagarukai
| 2015-05-02 09:06
ともに歩もう 心の中の想いを語るだけで なぜかホッとするよね 他の人の語りが自分のヒントになる 自分の語りが誰かのヒントになる ひとりひとりが違って みんなOK
by tsunagarukai